駅には、変な人が出没する。
ある日の夕方のこと。
帰宅ラッシュの人ごみが急にざわめき始めた。
見ると、人ごみをかき分けて、灰色のスーツを着て、
黒い鞄を手に持った、ごく普通の地味なサラリーマンが
歩いてきた。
・・・が!!
スーツの下は、
ショッキングピンク色のマイクロミニのフリルのスカートに
黒い網タイツに
ピンヒール部分がゴールドの黒いハイヒール・・・!
だったのだ!!
おじさんの顔を見ると、平静を装いつつも、心なしか
頬が高潮しているように感じられた。
快感、感じてるんだろうか。
おじさん・・・ストレスたまってるのかなぁ?
おじさんは、ざわめく大衆を背に、駅の構内を颯爽と
横切って消えていった。
私は、後ろ姿を見つめながら
『おじさん、ファイト!』
と、そっとつぶやいた。